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第61回関東臨床神経心理研究会でシニアレジデントの中村仁先生が発表しました

 関東臨床神経心理研究会は首都圏を中心に神経心理の専門家が集い、症例検討を主軸として活発な議論を行う研究会です。今回は当科からは「PCA様症状を呈した若年女性例 」という演題で中村が発表を行いました。後部皮質萎縮症(PCA)はアルツハイマー病理を背景とすることが多い疾患として知られていますが、本発表では抗リン脂質抗体症候群(APS)による慢性虚血を背景としてPCA様の症候を呈した症例を報告しました。APSにおける虚血の病態の解釈や、水平書字において文字が徐々に右下がりになるという特徴的な症候について、多くのご意見をいただきました。

 4例の症例検討に続いて、山縣文先生による「脳の性差」をテーマとしたご講演が行われました。Turner症候群やKlinefelter 症候群を対象とした画像研究を通じて、X染色体が脳後続や機能に及ぼす影響について示唆に富む議論がなされました。米国ではTrump政権下においてdiversityに関連する研究に逆風が吹いている状況もありますが、genderに関わる視点は今後の脳研究においても重要なテーマだと思います。

 なお、本研究会は来年からは当科が主管となって開催されることになりました。次回は2026年12月19日(土)の開催を予定しています。詳細が決まり次第あらためてご案内いたしますが、ぜひご予定をあけていただき、多くの皆様ご参加いただけましたら幸いです。

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