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神経心理特別診を開設しました

 高次脳機能障害患者を対象とした診療の向上、言語聴覚士や研修医、専攻医、医学生の教育を目的として、神経心理特別診を開設しました。基本的にはリハビリテーション科で評価訓練中の患者さんを対象に、当科の小林教授が心理検査を実施し、見学者への解説やディスカッションを行い、リハビリテーションにフィードバックすることが目的です。

 初回の本日は、当院の言語聴覚士、外部施設から勉強に来た神経内科医2名、本学医学部学生6名が集まり、MSAと被殻出血後の失語の2症例の評価を行いました。MSAでは認知機能障害は目立たないことが多いですが、語流暢性の低下など遂行機能の障害と小字症が議論になりました。小字症については電子デバイスを用いて記録を行い、訓練効果を定量的に評価しました。被殻出血の患者さんについては、WAB検査を施行したところ、Jargon発話とLASC (legitimate alternative spelling of component) errorが明らかな表層性失書といった皮質下病巣では珍しい失語型が明らかになりました。リハビリテーションセンターでの診察セッションの後は独協医大の小林聡郎先生が抄読会でPaul Brocaの1865年の原著論文を解説してくれました。参加者はBrocaの思考過程をたどり、運動性失語の出現機序について議論しました。抄読会の後は、十条の小料理「ほり」での懇親会で、全国各地の銘酒を堪能し、医療や学生生活、研修の話題を遅くまで語りました。参加された皆様はお疲れさまでした。

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