第2回神経心理特別診
第2回神経心理特別診を行いました。今回は前回に続いて南会津からはるばる高橋嶺馬先生が駆け付けてくれた他に、独協大学からは小林聡朗先生が専攻医の森戸先生をつれて来てくれました。また、帝京の学生さんも大勢参加してくれました。
最初に小脳梗塞後に認知機能障害を生じた患者さんを対象にBADSの一部とCerebellar Cognitive Affective Syndrome Scale (CCAS-SCALE)を調べました。小脳と前頭葉の線維連絡が密であることから、小脳損傷後に遂行機能障害や情動障害などがみられることが報告されています。今回の症例でもMMSEや記憶、視空間認知バッテリーの成績が比較的保たれているのに対してセットシフトの困難さや脱抑制がみられました。
特別診の後は、高橋嶺馬先生がScoville and Milner JNNP (1957) “Loss of recent memory after bilateral hippocampal lesions”をレビューしてくれました。側頭葉切除後の記憶障害について10例を検討した歴史的な論文です。記憶障害の病巣対応やてんかんの外科治療について皆で議論しました。
抄読会の後は十条の居酒屋「源」で和やかなひと時をすごしました。源はやはりつくねがおいしいですね。帝京の学生さんたちは外部の大学病院の先生たちから、いろいろな研修生活の話を聞くよい機会だったと思います。参加された皆様はお疲れさまでした。
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